おめでとうございます

Iさん(15歳)がチェコの国際コンクールで第1位に入賞しました。50年以上の歴史の中で日本人初の1位でした。チェコに行く途中モスクワに立ち寄り、留学中お世話になったモスクワ音楽院のD先生に見ていただきましたが、Iさんにとって今までにない厳しいレッスンだったようです。それから数日間、不安の中で一人で練習をして本番を迎えるのは精神的に辛かったと思いますが(私は同行しませんでした)、それを乗り越えての快挙でした。苦心していたラモーの曲に対して特別賞をいただけたことも本人は嬉しかったと思います。直前にブラッシュアップしてくださったモスクワのD先生に感謝しております。

Sさん(14歳)がブルガリアの国際コンクールで第2位に入賞しました。上位入賞者の中で一番年下だったこともあり注目され、国営放送で演奏とインタビューが放送されました(上画像)。コンクールの1ヶ月前に急遽邦人曲を1曲追加しましたが、よく練習して間に合いました。また、他の街で開かれた私のリサイタルでは主催者のご好意でSさんは前座で弾かせていただきました。お辞儀の後も割れるような拍手が続き、どうしていいのか戸惑ったのは良い経験になりました(これまでカーテンコールを経験したことがなかったのです)。

ごあいさつ

ロシアのピアニストと言えば、誰を思い浮かべますか? リヒテル、ギレリス、アシュケナージ、
キーシン…本当に多くのピアニストがロシア
(旧ソ連)から輩出されています。
教師から生徒へ代々流派を継承している事と、
合理的な奏法を早くから身に付けている事が
その要因と言えるでしょう。

このレッスンは、モスクワ音楽院出身の男性ピアニストによる
個人レッスンです。日本に居ながら、ロシアンメソッドによって
無理なく、深い音楽を奏でる事を目指します。
また、海外での演奏機会(国際コンクールや演奏会)を持たせる事も
重視しております。

ピアノがお好きな方でしたら専門・趣味を問いません。

日本人がロシアンメソッド?

「体格が大柄なロシア人と小柄な日本人が同じように
ピアノを弾けるの?」と言われれば、全く同じとはいきません。
私の恩師はおそらく90キロはあったのではないかと思います。
しかし事細かに伝えて下さった身体の使い方は、体格の違う私にも
非常に良く馴染みます。体格の差があってもより良く楽に弾く
要点は共通します。

ロシア人にもスマートな人や小柄な人が存在します。
私の好きな若手ピアニストのコブリンは長身でスマートな体型。
物凄く細かいタッチのコントロールが素晴らしい方です。
スマートな女性でしかもご高齢のゴルノスタエヴァ教授は、
集中力ある鋼のような音から、どこまでも伸びる柔らかい音まで
多彩で魅力ある音の持ち主です(残念ながら現在は演奏会を
なさらないのでCDをお聴き下さい)。

お二人の弾く姿は、古いピアノ導入書の挿絵にあるような
椅子に真っ直ぐ腰掛けて手を卵のような形にして弾くのとは
全く異なります。指や腕だけでなく足・背中・肩の付け根など
身体全体を使い、重さを有効に活用し、豊かな音をピアノから
引き出しています。あるロシア人ピアニスト(この方もスマート)が
「痩せているから大きい音が出せない、なんて事は全然ないよ。」と
仰っていました。身体の大きさに頼らずに良い音を出す事が出来る
この奏法は、日本人にとっても非常に有用です。

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